「おとりつぎさん」にご挨拶
神宮を訪問する人の大半は、天照大御神が鎮座されるご正宮の訪問を目的にしているでしょう。
私も昔はそうでした。でもイメージしてみてください。
天照大御神は、総氏神。神様の中で最も位の高い神です。
会社の社長なんかを訪問する際に、社長の部屋を直接訪問しますか?
まずは、秘書などに、名前と訪問目的を伝えて、お取次ぎをお願いしますよね。
内宮にもその秘書の役割を担う社があります。
それがこちら、所管社「瀧祭神」。五十鈴川の守り神です。

場所は、御手洗場の階段を登ってすぐに右の小道の先です。
地元の人からは、「おとりつぎさん」として親しまれ、天照大御神に願い事を取り次いでくれると言われています。
まずは瀧祭神に、心の中でお名前とお取次ぎをお願いしましょう。
ご正宮では感謝の心を
瀧祭神にお取次ぎをお願いすれば、次はご正宮に向かいましょう。
神楽殿を越え、神宮の神聖な雰囲気を感じながら奥へ歩いていきます。
石段を登ると、いよいよ天照大御神が鎮座されるご正宮です。

ここでお願い事をしようと考えて見えた方は、ちょっとお待ちください。
ご正宮にいらっしゃるのは、天照大御神の和魂(にぎみたま)です。
和魂とは、神様の穏やかな側面のことです。
わかりやすく例えると、家でリラックスされている姿といえるかも。
想像してみてください。休日に家のチャイムが鳴って、部下から仕事のお願いをされたらどうでしょう。
「いやいや、次に職場であった時に聞くから今日は休ませてよ」となりませんか。
天照大御神様がそのように思うかはわかりませんが、お願いごとは控えましょう。
ご正宮では、感謝の心をお伝するのが、正式な参拝です。
お願いごとは荒祭宮で
では、どこでお願いすればいいのでしょう。
「せっかく伊勢まで来たのに。たくさんお願いたいことがあるのに。」
そんな方、ご安心ください。別宮「荒祭宮」でお願いごとをしましょう。

荒祭宮は、別宮の中で最も位の高い社です。
それもそのはず、御祭神は、天照大御神の荒魂(あらみたま)
和魂と対になる存在で、神の荒々しく活動的な側面です。
わかりやすく例えると、オフィスで仕事をしている状態といえるかも。
ここで安心して、願い事を伝えてください。ご正宮にはないお賽銭箱もあります。
ちなみに私が参拝するときは、いつも「5円玉」を持っていきます。
「ご縁」と掛けているのもあるのですが、5円って「稲穂」が描かれているんですよね。
詳細は控えますが、稲穂は神宮にとって超重要アイテム。
稲穂の描かれた5円玉を神宮に奉納することに、意義を感じてしまうという私見です。
まとめ
いかがでしたか?
「おとりつぎさん」でご挨拶、ご正宮で感謝をお伝えし、荒祭宮でお願いごとをすれば、
とても丁寧な気持ちで参拝できます。是非試してみてくださいね。

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